風雨来記オフin熊野2005
−ラムネ舞台探訪編−
2005/11/5


Key半島は川湯温泉に仙人風呂がオープンする11月初旬、今年も風雨来記オフin熊野に行ってきました。
さらにネット上にてラムネ(ねこねこソフトから発売のゲームです)の背景モデルが南紀にあるという情報を入手。
これはジモラーとしては行かねば…
  
というわけで、今回はラムネの舞台を巡りつつ川湯温泉を目指すことにしました。
(今回の舞台探訪の参考にさせて頂いたサイトです:  )




当日は快晴、絶好のツーリング日和。
超絶雨男であるGIL-LIAさんが前日半島入りしているというのに、驚異的な天候です。
  
「こんにちは、風雨来記行から二年間ほとんど出番のなかった風来ヒロインの時坂樹です(^_^#)
今日はぽかぽか陽気で良かったですね」
「まいど、管理人・黒猫です…風来オフのレポ全然書いてなくてごめんよう…
昨日までは雨の予報だったけど、今日は9月下旬並の気温らしいぞ」

しかし、いくら暖かいと言っても11月、特に今夜のキャンプ地は山間部にあるためにかなりの冷え込みが予想されます。
去年の熊野オフでは寒くて眠れなかったという教訓から、厳重に寒さ対策をして出発です。

いつもなら紀伊山中のワインディングを南下するルートを選ぶのですが、今回は川辺ICまでは高速道路を利用することにしました。
というのも日没前にキャンプ場に到着したいので、渋滞が予想される所はサクッと通過しちゃうことにします。
途中の美浜町にて案内役を一人拉致追加して、国道42号線を南下します。

「がお、なんで私まで!?」
「やっぱりKey半島ツーリングですから♪」
「ワケわかんないしっ!(
TДT)」

青い空の下、ラムネ色の海岸道路を快調に走り抜けていくと、椰子が道沿いに植えられた南国ムードあふれる白浜町に到着です。
まずは場所が確定している白浜駅にやってきました。
夏じゃないから行楽客も少ないだろうと思ってましたが、結構賑わってます。
そういや白浜って温泉地だから年中オンシーズンなんだな。

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(C) ねこねこソフト

で、最初のラムネスポットがこの白浜駅です。
さすがに「白浜駅」という文字が消されていますが、路面の「駐」の文字やエアコンの室外機の配置まで同じです。
ちなみにここはタクシー乗り場で、タクシーが頻繁に駐停車を繰り返していてなかなか撮影できませんでした。
また、観光客が旅館からの送迎バスを待っていることもあるので撮影しにくい場所でした。


(C) ねこねこソフト

ロータリーの反対側には、作中で商店街にあったお店が建っています。
上記の「駐」の続きの「車禁止」が写ってるから位置関係わかるよね?
こちらは本当はお土産屋さん兼喫茶軽食のお店。
真っ正面に電柱が建ってますが、手前の幟や隣の建物もしっかり同じです。
ちなみに手前の幟はレンタカー屋さんで、コペンが二台駐機されていました。
白浜を訪れたならオープンカーでドライブってのも良いね。

「黒猫さん、次は何処にいきますか?」
「とりあえず場所が判っているヤツから消化していこと思てるんや」
「だったらグラスボート乗り場と白良浜かな?」
「せやな〜、まずはここから近いグラスボート乗り場から行ってみるか」
「途中で他の背景を見逃さないように注意しなくちゃいけませんね」
「にはは、観鈴ちんがんばる!」


駅から県道33号線に戻って臨海方面に向かいます。
途中で臨海道路に入ってしばらく走るとグラスボート乗り場の看板が見えてきました。
白浜にはグラスボート乗り場は一箇所しかないので、場所の特定は簡単です。
ただし、乗り場への曲がり角が狭い道なので通り過ぎないように要注意。

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(C) ねこねこソフト

グラスボート乗り場を通り過ぎると、右手に作中にあった黄色い柵が見えてきます。
そこからボート乗り場を振り返ると背景モデルなんだけど、実際の風景は左右が逆。
反転してやるとご覧の通り、建物・ボート・背後の山まで同じ風景になります

「わ、ちょうどグラスボートが帰ってきたよ」
「よっしゃ、急いで撮影や!」

グラスボートは約30分サイクルで運行しているので、居なくてもしばらく待ってれば帰ってきます。

「さてと…あと確実に判ってるんは白良浜なんやけど…」
「黒猫さん黒猫さん!あっちに見えてるアレ!怪しくないですか?」

アレ

グラスボート乗り場から入江を挟んだ反対側の岬に遊歩道らしき物を視認!。
アレはもしや「学校への近道」なのでは?!
最悪の場合は白浜の海岸線を虱潰しにする覚悟だったポイントなだけに、アタリなら残りの探索が随分楽になるかも…

「でかした樹ちゃん!」
「うふふ…もっと褒めてください〜♪」
「んじゃ、さっそく行ってみよか」

岬を目指して臨海道路を走っていると、右手に変わった形の島が見えてきます。

「観鈴ちゃーん、あの変わった形島はなんですか?」
「あれは円月島、白浜のシンボルかな」


正式名称は「高島」という小島ですが、中央に海蝕洞がぽっかり開いていることから円月島と呼ばれています。
海岸より西に位置していて、海蝕洞の向こうに太陽が沈むため絶好の夕日スポットになっています。

しかしどうやったらあんなポッカリと穴を開けられるんだ?
普通なら島の周囲から削られていくだろうに…
いや、むしろ二つの島に別れてしまうところが、波の届かない上の部分で繋がってるということか?
海底の地形の影響なのか、あそこだけ岩質が違ったのか…自然ってやつは侮れない。


さて、目的の遊歩道までやって来ました。
遊歩道内はさすがにバイクの乗り入れはダメみたいだから、歩いて散策と行きます。
車道から堤防に沿った細い道を少し行くと道は浜辺に出ます。
時々振り返って背景画像と照らし合わせながら進むこと数十メートル…


近道キタ━(゚∀゚)━!!!

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(C) ねこねこソフト

素晴らしい、素晴らしく同じ風景です。
ラムネといえばこの学校への近道!
海岸に点在する岩々まで同じような配置でラムネ気分を盛り上げてくれます。

「ほな観鈴ちん、一発キメたってや〜」
「え?わ、わたし? えっと えと

け、けんちゃ〜ん・・・・・・・・」

「・・・・」

「・・・・」

「・・・・」

「うわ、めっさムカつく!」
「なんだかバカにされてる気がしますね」
「がお、黒猫さんがやれって言ったから…(泣)」
「そういう過去もあったかも知れへんなぁ…改竄の余地ありやけど…」






(C) ねこねこソフト

遊歩道をさらに進むともうひとつ背景っぽい場所を発見しました。
日の加減でわかりにくいけど、奥の遊歩道のアップダウンと道のうねり方がそっくりかも?
全く同じではないけど、背景のモデルになっていると考えていいくらい共通項が多いと思うんだけど…

どう?












「さてと、近道も押さえたし…お次は と」
「白良浜ですか?」
「いんや、その前に遊覧船乗り場まで戻りたいんや」
「え、どうして?」
「いや、背景の一つに見覚えがあってな、ちょっと確認しとこ思てな」

ここで一旦臨海道路を県道33号との分岐まで戻ることにします。
遊覧船乗り場前のT字路を曲がると小さな公園があるのですが、以前ツーリングに来たときにここで弁当を食べたのですが…


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(C) ねこねこソフト

そっくり〜!
噴水脇のベンチが無かったり奥にホテルが建ってたりするけど、その他は同じです。
つかこれは背景確定!問題なし!!

公園での撮影を終え、今度こそ白良浜を目指すことにします。
バイクに戻ってヘルメットを被ろうとしたその時…









「ああっ黒猫さん、バイクがぁ〜!!」
「ぬおおっ!?」



なんと車体が傾いていくではないですか!
普段なら持ち直せた角度だったのですが、荷物を満載していたため支えきれませんでした…orz

パキパキパキ…

「ああっ Merkurさんが大変なことに…」
「なってへんなってへん」

幸い植え込みの茂みに倒れ込んだ…というより寄りかかった状態で止まってくれました。
とにかく引き起こそうと試みるも、全く起きあがってくれません。
いやぁ荷物満載してると重いねぇ…
ステップに足かけて、全体重乗せてやっと起こせました。
損害を確認するとカウルに擦り傷がついてましたが、コンパウンドで落とせそうな傷でした。
ううっ 植え込みの横に停めておいて助かったよ〜


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(C) ねこねこソフト

そしてやって来ました白良浜!
白浜の名前の由来となった白亜の浜辺で、関西有数の海水浴スポットでもあります。
この白良浜の入り口が通学途中の歩道のモデルとなった場所です。
作中では奥のホテル群は消されて田舎の海辺を演出してるけど、もろ観光地のど真ん中です。
夏場は海水浴客で混雑してるので、シーズンオフじゃないと撮影できないかも。

「さてと撮影撮影♪」
ピピッ カシャ!
「黒猫さーん!」
「うーい、今戻るよ」
「いえ、黒猫さんのうしろの家ってもしかして友坂家なんじゃないですか?」
「なんですと?!」


(C) ねこねこソフト

友坂家
キタ━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━!!!


窓の形状とか違うところも多々ありますが、友坂家に間違いありません。
いや、まさか主人公宅のモデルまで実在するとは!!
どんな人が住んでるんだろう?つかゼヒ住んでみてぇ!!!

ちなみに隣に近衛家はありませんでした…残念


「にはは、真っ白…」
「本当に白い砂浜なんですね、円月島とかの白い岩が砕けた砂なんですか?」
「ご名答!
 と言いたいところなんやけど、実はオーストラリア産なんやなコレが」
「がおっ ソレって詐欺…」
「いや昔から白砂の海岸だったのは事実なんやけど、護岸工事が進んで海へ流れ出す砂の量が減ったんだって。そんで白良浜の砂もどんどん減ってしもて、仕方なく他所から注ぎ足すことになったらしいわ」
「それでわざわざオーストラリアから?」
「うい、白さとか砂質の似てる砂を探し回った結果、オーストラリアの砂がいちばん近かったんだってさ」
「へぇ、自然のままの姿じゃないのは残念ですけど、地元の方が頑張って守っている大切な浜なんですね」

実際11月中旬になると防風ネットが張り巡らされ、砂が風で飛ばされないよう防護策がとられてます。
白良浜を訪れるならそれ以前じゃないと、ちょっとガッカリな風景を見ることになってしまいます。


白良浜から少し南下すると日本最古の温泉といわれる「崎の湯」、その名のとおり岩畳が積み重なったような大岩盤「千畳敷」といった観光名所が集中して存在します。
三段壁にやって来ました。
三段壁は南北約2kmにわたってそそり立つ高さ50mの断崖です。

「せっかくだから一枚撮ろうか、樹ちゃんポーズとってくれる?」
「え?こ、こんな感じで良いでしょうか?」
「OK、じゃ撮るよ?」

ピピ…カシャ


「わ、樹さん崖ッ淵が似合いすぎ…」
「ここは摩周第三展望台か?ってくらいに違和感無いな」
「余計なお世話ですっ!」

この辺りは観光地として整備されてるけど、写真奥の方は手摺もない剥き出しの断崖絶壁になっています。
そこから覗き込むと絶壁が海まで垂直に落ちこんでいて、高所恐怖症じゃなくても足が竦んでしまいます。

「こんな所から落ちたら痛いんだろうな…」
「いえ、割とあっという間の出来事でしたよ?」
「お前が言うたらシャレにならへんやん(汗」
実際ここは自殺の名所でもあります。
運が悪ければヤなものを目にすることに



さて、白浜散策はこのくらいで切り上げて、次は本州最南端・潮岬を目指します。
白浜を過ぎると極端に交通量が減る国道42号を快走、海沿いのワインディングを走り抜けて行きます。
そして、白浜から走ること小一時間。
江深駅の道路標識を過ぎると、次の背景スポットに到着です。

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(C) ねこねこソフト

ここはもう完璧!
郵便局もガードレールも電柱の傾き具合も山もそっくりそのまま!
季節違いの為、アジの看板が無かったのが唯一残念ですが、夏に行けば同じ看板が出ていると思います。
撮影のため、背景とアングルが一致する場所を探していると、店頭を掃除していた店員に激不審な眼で見られてしまいました。
そうだよな、こんな何の変哲もない風景を撮影してる奴は怪しいよな…


店員の奇異の眼差しに耐えた撮影の後、さらに紀伊半島を南下していくと、遂に本州最南端の潮岬が見えてきました。
その潮岬を周遊する道路から伸びる遊歩道の先にある灯台、そこが次のラムネスポットです。
車で来ると有料駐車場に停めるしかないけど、バイクは遊歩道に乗り入れ可なのでそのまま侵入しちゃいます。

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(C) ねこねこソフト

その遊歩道の途中にあるのがひかり初登場シーンの遊歩道。
作中では通学路の一部として登場しました。
今までの撮影を振り返ってみると、凄く変化に富んだ通学路だな…
ここはブロックが目印になるので簡単に見つけられました。

遊歩道の終着点である潮岬灯台まで来てみたけど、灯台に入るのは有料なのでパス。
外から撮影しようと試みるも、超逆光のため撮影できなんだ…
代わりと言っちゃなんだが、灯台脇にあった歌碑をバックに一枚。


平安時代に白河天皇と花山法皇が潮御崎神社行幸の際に詠んだ歌らしい。
車も無い時代に身分の高い人が潮岬まで来ていたという事にまず驚いた。
この潮岬神社は少彦名命を祀っていて、少彦名命熊野御崎より常世国に渡り給うたと云う神話にちなんで縁深い潮岬にて祀ったのが始まりとされています。
熊野の字は本来「隈野」と表されていて、「隈」とは境界を意味しており、熊野はあの世とこの世の境と信じられてきていたそうだ。
つまり熊野より南はあの世、常世の国であると考えられていたのです。
そういう意味で本州最南端の潮岬は重要な聖域であったのだろう。
また、潮岬神社の社叢には太陽神祭祀場の遺跡があって、太古から潮岬が聖域であったことが窺える。
こういった自然崇拝の土着宗教と神道が融和したのが熊野信仰の根元らしい。
総本山ともいえる熊野三山はそれぞれ本宮大社は巨木信仰、那智大社は滝信仰、速玉大社は巨石信仰の聖地だったそうだ。


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(C) ねこねこソフト

さて、次のラムネスポットは美空の展望台。
ここは潮岬灯台と望楼の芝の中間にある展望台です。
潮岬にはこのような展望台が数カ所存在していて正直紛らわしいですが、シュロの木?が東屋の傍にあるのはココだけなので判別できました。


さて、これでラムネの舞台探訪は終了。
ここから今夜のオフ会会場である川湯温泉へと向かいます。
この時点で15:15、日が暮れるまでに辿り着けるか微妙な時間です。
GIL-LIAさんからメールが来てたので、現在位置と予定を返信して出発することにします。


潮岬から数キロ走ると、右手に海の中を一直線に列ぶ奇岩群が姿を現します。

「岩がまっすぐ並んでて不思議ですね」
「ここは橋杭岩といって、高野山を開いた弘法大師が沖の大島に橋を架けようとした跡だっていう伝説があるんや」
「がお、おのれ高野山」
「いやそれはいいからw
弘法大師と天の邪鬼が夜明けまでに橋を完成させることを競ったんやけど、天の邪鬼が鶏の声を真似したのに騙されて途中で止めちゃったんだって。だから橋杭だけしか無いねん」
「へぇ〜、弘法大師も抜けてるところがあるんですね
でも黒猫さん?この橋杭岩を伸ばしても微妙に大島とずれてるような気がするんですが…」
「まぁそれは『弘法も筆の誤り』ってことでw」
「にはは、おのれ高野山w」


16時を過ぎる頃、ようやく新宮市に入りました。
ここを過ぎると川湯まで店舗が少なくなるので、今夜の食材の買い出しを済ませてしまうことにします。
ラム肉や地の魚等とビールを買い込んで、国道168号を紀伊山中へと分け入っていきます。


日の入りまではまだ時間があるものの、深い山間を縫うように流れる熊野川には一足早く宵闇がせまってきました。
熊野の山々が夕日を受けて、美しいグラデーションを見せてくれます。
まるで水墨画のような濃淡の世界を走ること数十分、ようやく本日のオフ会会場である川湯温泉野営場「木霊の里」に到着しました。
到着時刻は17時ちょい前、なんとか日が沈む前に到着できました。
キャンプ場ではたけさん、風月さん、そしてGIL-LIAさんが出迎えてくれました。

「え!?もう着いたん?」
「潮岬から1時間半って早すぎ!どれだけ飛ばしてきたん?」

いや、信号少ないし土地勘あるからこんなもんだと思うんですが…(汗)

「そ、それより綾さんは?」
「綾さんはとれとれ市場へ買い出しに行ってるよ」
「うああ、元気だなぁ…」

とりあえず野営準備をしようと後席から荷物を下ろしていると、てんさんが到着しました。
今回の参加者は6人のようです。
風雨来記オフの中でも一二を争う僻地での開催なので、人数が少ないのは仕方がないですね。



今回は参加者の半数が四輪での参加なので、風雨来記オフとは思えないくらい装備が充実しています。
まるでファミリーキャンパーのようだw
綾さんもそろそろ帰ってくるだろうしお腹も空いたので、調理を始めることにします。
たけさん&風月さんはおもむろに唐揚げを揚げ始めます。(キャンプで揚げ料理ですか)
GIL-LIAさんと私は勝浦名産のマグロや太地名産の鯨等の刺身を用意。
てんさんは車から一斗缶を持ってきて焚き火の準備を始めます。
そうこうしているとVツインの軽快な音が近づいてきました。
綾之丞さんが帰ってきたみたいです。
しかし今回参加のバイクって3台ともVツインなんだよなw

全員揃ったところで宴会の始まりです。
みなさん遠い所を御苦労様でした!!
「「「「「「カンパーイ!」」」」」」

ちゃんちゃん焼きとじゃがバター

料理はちゃんちゃん焼きやジンギスカン等の北海道料理に、南紀の海の幸。
それに唐揚げやウィンナーなどの定番メニュー。
そして最高の肴である旅の話!
アフターデスソース(ハバネロソース)に悶絶したり、自家製ワインを痛飲したり。
発売を間近に控えた風雨来記2について語ったり、満天の星空を眺めたり。
焚き火を囲んでの宴は夜半過ぎまで続いたのでした。